Column
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2008.07.22
  バルセロナ生活、ヤジウマ観察記ーその50 世界を覆う建築業界の憂鬱
   TEXT:パイナップル遠藤 ( イラストレータ・バルセロナ在住 )
 住宅バブルがはじけた後に経済全体がおかしくなるのは世の常。もはやほとんどの人が「危機」を口にしている。バレアレス諸島第一の不動産Dracグループの代表であるビセンテ・グランデ氏は118億円強もの負債を背負った。サッカーチーム「RCDマヨルカ」の代表でもあり、その93%の資本を持つ彼はほとんどオーナー。そして負債を立て直すために株が売り出されるのも時間の問題だ。
 スペインリーグで建築関係の組織が関わっていないのは、マドリッド、アトレティコ、バルセロナ、バヤドリッド、セビージャだけらしい。そしてそれ以外のチームは内部からの崩壊への危機に晒されている。今新聞を賑わしているのは、不動産の危機そのものよりもスペインリーグの存続問題である。この文化圏にとってサッカーがいかに大事かは皆さんもご存知の通り。それも経済に大きく関わっている。
 建築家そして建築士は今やほとんど仕事がない。不動産会社は物件を買い叩き、叩き売りして凌ごうとしている。「借り手はあるが買い手はない」状態。どうやって銀行への負債を返すのか、それが生き残るためのカギだ。ドイツ銀行は2011年までには現在の価格が20%下がると予想している。3年間の建築業界の調整、そして経済全般が持ち直すには約5年間かかるだろうと言う。5年間もの間、無収入で借金を返せる訳がない。私の周りは建築関係者が多く皆頭を悩ませている。国外に希望を求める人も多い。北アメリカ、ペルー、そしてドバイにだ。金銭や書類の問題がクリアされればうまくいくと言う。私自身引っ越しを予定しているが、もはや誰にも未来は予測できないようだ。
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