

2008年9月10日更新

2008年の上半期(1-6月)に近畿圏で販売された新築マンションは1万2000戸弱で、前年の同時期に比べて約20%も減少しました(不動産経済研究所調べ)。地域別にみても、すべてのエリアで2桁台のマイナスです。
東京都心部ほど激しい動きではありませんが、近畿圏でも3年連続で平均価格が値上がりしています。販売戸数が伸びないのは、こうした価格の上昇にともなって買い控えが広がり、売れ行きがダウンしているために、新規プロジェクトの供給が先送りになっていること。売れ行きのバロメーターといわれる契約率は、1月・3月・5月の3回に渡って50%台に下がり、上半期全体でも60.8%と低迷していました。
近畿圏全体の平均価格は上昇していますが、地域別に見ると異なる動きも見られます。たとえば、人気エリアの北摂では平均価格、単価ともにやや下がっており、価格見直しの動きが始まっていることが伺われます。こうした動きが広がってくれば、需要が戻ってくるかもしれません。
下半期の供給は上半期よりも少し盛り返すことが予想されますが、年間でも2万6000戸程度に止まりそうです。1993年以来、15年ぶりの低水準となります。とはいえ、超高層マンションを始めとする大型プロジェクトは、まだまだ豊富にありますから、再び増加に転じる可能性もあるでしょう。

大阪市内で秋に販売される新築マンションは、春に続いてタワー型が牽引することは間違いないでしょう。都心部に近い福島区や北区だけでも、それぞれ4〜5棟の超高層マンションが分譲されています。
いずれも総戸数が数百戸の大規模物件で昨年から継続して販売されているケースが多いのですが、この秋は、新登場の2大プロジェクトが同一エリアで始動します。
最寄り駅は地下鉄谷町線と堺筋線が交差する「天神橋筋六丁目」駅。都心部のJR大阪駅・梅田駅から2km圏内の大川沿いです。
1つは、総戸数650戸、45階建ての「シティタワー大阪天満 ザ・リバー&パークス」。1995年以降に大阪市内で分譲された物件では最大級です。
2つ目は「ours(アワーズ:Osaka Umeda River Side)」。こちらも総戸数432戸と大型で、15階建て。都心に近い大規模物件はタワー型が中心なのに対して、“非タワー型”の珍しいプロジェクトです。価格も3LDKが2300万円台からと、非常に注目されます。
そして、都心周辺の物件の供給ラッシュエリアとして外せないのが、地下鉄谷町線の「谷町四丁目」駅から「谷町九丁目」駅にかけて、住所でいえば中央区から天王寺区に至るエリアです。この周辺では各駅に3〜4物件の新築マンションが出ています。
人気エリアの北摂は、相変わらず供給量が豊富。なかでも北大阪急行「桃山台」駅では、総戸数571戸の「ジオ千里桃山台」を筆頭に5物件が供給されています。
また京阪エリアでは、JR東海道本線(京都線)「茨木」駅、阪急京都線「茨木市」駅の周辺も物件数の多いエリアです。
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兵庫県内では、阪神間にまんべんなく供給があります。なかでも尼崎では大規模物件が集まっています。JR東海道本線(神戸線)とJR東西線が交わる「尼崎」駅のすぐ近くで総戸数463戸の大規模マンション「ローレルスクエア尼崎ルネ・ガーデンテラス」が継続販売中。
JRと並行して走る阪神本線の「尼崎」駅周辺でも、100〜200戸を超える大規模物件が2件供給されています。
最寄り駅から徒歩圏に7物件の新築マンションが供給されているのがJR東海道本線(神戸線)の「六甲駅」。100戸以下の中小規模物件が中心ですが、選択肢が豊富です。また、1件だけバス便ながら300戸を超える大型マンションも販売されています(図3参照)。
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一方、京都市内では大規模物件が少なかったのですが、この秋に総戸数222戸の「イニシア梅小路公園」が新たに登場します。しかも、「京都」駅からわずか1駅、JR東海道本線(京都線)の「西大路」駅から徒歩圏です。京都駅まで自転車通勤圏といえるかもしれません。
同駅周辺では、他にも総戸数210戸の「マークスゲート京都サウス」を始め、5物件が供給されます(図4参照)。

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中部圏に目を転じてみましょう。全般的な市況としては、首都圏・近畿圏とあまり変わりません。
新東通信の調査によると、東海3県で08年1-6月に分譲された新築マンションは2893戸で、前年の同じ時期に比べてマイナス18.6%となりました。1991年以降で最も少ない供給戸数です。
名古屋市ではマイナス9.9%の1297戸。名古屋市近郊は半減しました。供給計画はあるものの、やはり売り出しを先送りしている傾向があるようです。08年通年での供給も、07年の7000戸を大幅に下回る可能性も出てきました。
こうした市況の中でも、物件数の豊富なエリアはあります。たとえば、名古屋市内でも屈指の邸宅街である八事では、50〜60戸以下の小規模マンションが中心ながら、複数の物件が販売されています。
地下鉄鶴舞線と名城線が交わる「八事」駅から徒歩10分以内に4物件、地下鉄名城線「八事日赤」駅では2物件出ています。一部を除いて3〜4階建ての低層マンションが中心です。
同じ名城線の「茶屋ヶ坂」では徒歩圏に4物件が供給されています。いずれも、住所でいえば千種区にあたりますが、同区内には「星ヶ丘」など供給ラッシュエリアが豊富です。都心にも出やすく、新築マンションのボリュームゾーンといえるでしょう。
また、地下鉄東山線「千種」駅では、同区内で最高層のタワーマンションとなる30階建ての「グランスイート千種タワー」も新たに登場します。
供給量が絞られるなかでも、話題のプロジェクトは少しずつ動き始めています。この秋は、じっくり検討できる良い時期といえるのではないでしょうか。
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