

2008年10月8日更新

都心部のタワーマンションといえば、眺望が最大の売り。無数の星屑を足下に散りばめたような夜景を堪能できる気分は得難いものでしょう。そして、数ある夜景スポットの中でも「東京タワー」のライトアップは不動の人気です。昭和33(1958)年に完成した高さ333メートルのタワーという3並びの語呂のよさは偶然だそうですが、どこか神秘的な魅力を持つ日本一のランドマークは、50年間の長きに渡って愛されてきました。
「日本電波塔」という正式名称の通り、東京タワーの本来の仕事は、関東100km圏にテレビやFM放送用の電波を送出すること。それが、放送方式のアナログからデジタルへの変化もあって、半世紀を経て二代目にバトンタッチされることになったのです。第2東京タワーと呼ばれていた二代目の正式名称は08年6月に「東京スカイツリー」と決定。7月14日にようやく着工しました。
場所は、「東京」駅から直線距離で5kmの墨田区押上1丁目1番地。東武伊勢崎線「業平橋」駅と京成押上線・東京メトロ半蔵門線「押上」駅に挟まれた約3.67haの敷地です。東京スカイツリーは、ホテル、ミュージアム、オフィス、商業施設などが一体として開発される「Rising East Project」の中核に位置づけられています。太陽が東から昇るように、文化や情報の発信基地としてのポジションを東京の城東エリアに取り戻そうという計画です。
初代・東京タワー。観光名所として長く愛されてきた
高さ610mの『東京スカイツリー』。350mと450mに展望台ができる。写真は、建築現場の看板
高さは610m。2011年末に完成する予定です。現存するタワーで最も高いのはカナダにあるCNタワーの553mですから、世界一の高さになるはずですが、実は中国で建築中の「広州テレビ観光棟」も同じ610mで、しかも完成予定は2009年。世界ナンバー1の座はひと足先を越されそう。もっといえば、アラブ首長国連邦の「ブルジュ・ドバイ」は既に700m近くに達し、最終的には800mを超えるそうですし、クエートでは1000m超のスーパー超高層ビルまで計画されているとか。
とはいえ、東京スカイツリーは、日本ではまちがいなくトップのランドマークであり、新たな都市景観の核となり、地域のポテンシャルを高める起爆剤になるのは明らかでしょう。「東京スカイツリー」が見える場所に住むことが自慢になる日も近いかもしれません。
いよいよ工事が始まった『Rising East Project』の現場。
地下鉄「押上」駅の出口付近。裏手に東京スカイツリーの建築便場が見える
曳舟駅前地区再開発「イーストコア曳舟」の完成イメージ。右手の2棟が住宅棟。写真は、建築現場の看板
東京スカイツリーの最寄り駅である京成線の「押上」駅は、どちらかといえばマイナーなイメージだったことは否めません。都営浅草線に乗り入れる始発駅にもかかわらず、知名度は低かったといえます。それが2003年に東京メトロ半蔵門線とつながり大手町へ直結してから、交通アクセスが飛躍的に高まりました。
また、都営浅草線・京浜急行線経由で羽田空港へ、京成本線経由で成田空港へ、どちらにも直通で50〜60分台と、もともと空の便は悪くありませんが、さらに2010年には京成押上線からつながる北総線が延伸され、成田空港へ直通の成田新高速鉄道が開通する予定です。そうなると、押上-成田空港間は30分台に短縮されます。つまり、国内外の各拠点へのフットワークは非常に軽くなるわけで、東京スカイツリーの開発をキッカケに、押上エリアの高いポテンシャルが見直されるかもしれません。
「押上」駅の1つ隣、東武伊勢崎線・東京メトロ半蔵門「曳舟」駅前でも、大規模な再開発プロジェクト「イーストコア曳舟」が進んでいます。駅前徒歩1分のエリアで、20階建てと41階建ての2棟で総戸数830戸のマンション、大型商業施設、医療・保育施設などが建設中です。分譲住戸は既に販売済み。賃貸マンションの募集が始まっています。曳舟エリアでは、この他にも、「京成曳舟駅前東第一地区再開発」で07年に総戸数171戸・26階建ての分譲マンションが完成していますし、09年4月には「京成曳舟駅前東第二南地区再開発」もスタートします。こちらは22階建てマンションが建設される予定で、分譲住戸も含まれている模様です。
「イニシア桜橋」の現地。向島には今もたくさんの料亭が残る
押上、曳舟の他にも、江戸時代から栄えた向島、本所などの風情のある街並みが周辺に広がっています。いずれも隅田川に東側にあたり、永井荷風の『墨東綺譚』で有名な“墨東エリア”と呼んだほうがふさわしい雰囲気かもしれません。対岸の浅草に近く、賑わいもあります。
「東京スカイツリー」は、最新の技術を駆使した耐震性を誇る一方で、法隆寺の五重塔に着想を得た伝統的デザインも活かされ、下町情緒の残る地元に溶け込むように配慮されています。時代の先を行くオシャレな街も人気がありますが、どこか懐かしい親しみの持てる街が好みなら、墨東エリアは有力な候補の一つになるのではないでしょうか。
下記に「東京スカイツリー」から直線距離で2kmの範囲内に供給されている新築マンションのリストを記載しています。物件選びの参考にして下さい
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